飲食するヘルシー
Healthy Item 2020

はじめに

健康からみた食べ物の動向

食べ物の動きを健康からとらえるため、
食品・食材や成分・素材といった食べ物、その背後にある、食べることの健康意識を幅広く取り上げ、ランキングの上位を占める項目やその動向を分析します。

内容は次の3つです。

  1. <ヘルシーコンシャス食品>
    食べ物・飲み物について、健康を意識してとっているかどうか、食品・食材についてのヘルシーコンシャス摂取率を明らかにしています。
  2. <ヘルシーアイテム>
    健康食品やサプリメントで使われていて、成分・素材について、認知、摂取、摂取意向を明らかにします。
  3. <効能効果><健康インデックス>
    ヘルシーコンシャス食品、健康食品やサプリメントなどに期待する<効能効果>、それとふだん気にしてる健康に関する事項や診断事項や指標を明らかにします。

この調査は2006年から行ってきましたが、今年度は2013年~2019年の過去7年間の変化を分析し、3年後の2022年を予測しています。

ここでは、その一部をご紹介します。

<ヘルシーコンシャス食品>
健康を意識して飲食している食品・食材:〔184食品〕

ヘルシーコンシャス食品
1位ヨーグルト、2位納豆
野菜は5位のトマト、10位のたまねぎ。

「健康を意識して飲食する」ことをヘルシーコンシャス、健康を意識して飲食している食品をヘルシーコンシャス食品としています。

184の食品・食材の中で、健康を意識して摂っている、ヘルシーコンシャス飲食率が最も高いのは「ヨーグルト」です。

1位「ヨーグルト」に次いで2位「納豆」、3位~5位は「牛乳」「豆腐」「たまご」、乳製品や卵、大豆系食品がトップ5を占めています。

6位7位「トマト」「緑黄色野菜」が続き、8位「乳酸菌飲料」、9位10位「トマト・野菜ジュース」「たまねぎ」です。6位~10位には野菜や野菜系が4つ、占めています。

ヘルシーコンシャス食品 トップ20

「チーズ」が大幅の順位アップ。
野菜系は、「トマト・野菜飲料」「トマト」はアップ、
「ほうれん草」「きのこ類」はダウン。

2013年、2016年、2019年の3年間隔のランキング、それと2022年の予測です。予測は2013年からら2019年の7年間のデータを使って行っています。

トップ3、1位「ヨーグルト」、2位「納豆」、3位「牛乳」は、10余年、そして近い将来の予測も不動です。

トップ3に次ぐ上位では「たまご」がやや順位を上げ、「緑黄色野菜」が順位を下げています。

トップ20の中で、大きく順位アップしているのは「チーズ」、次いで「サバ」です。
「チーズ」は2013年23位から2019年11位にアップ、「サバ」は2013年31位から2019年18位アップしています。

トップ20の野菜系は、「トマト」「トマト・野菜飲料」がアップし、「ほうれん草」「きのこ類」「キャベツ」がダウンしています。

ヘルシーコンシャス食品 TOP20の変化

※2022年予測は2013年~2019年の時系列データ(調整値)について
直線回帰式を算定して行った。

増加が高い「チョコレート」。
7年間で10%増加、67位から30位に順位アップ。

2013年から2019年の7年間の増加を「回帰直線」の〈傾き〉で表される増減値をみます。増加が最も大きいのは「チョコレート」、次いで「魚の缶詰」です。

「チョコレート」「魚の缶詰」に次いで、「たまご」「ヨーグルト」「チーズ」が続きます。ランキング20位未満の食品のなかで、「チョコレート」「魚の缶詰」のヘルシーコンシャス摂取率が高くなっているのです。

実際、 「チョコレート」のヘルシーコンシャス飲食率は2013年11.9%から2019年の20.5%へ、7年間で約10%増加。ランキングでは67位から30位にアップしています。

また、「魚の缶詰」のヘルシーコンシャス飲食率は2013年11.8%から2019年の15.8%へ、ランキングは68位から45位にアップしています。

ヘルシーコンシャス食品 増加トップ

※増減値は
2013年~2019年の時系列データ(調整値)について
直線回帰式の〈傾き>、7年年間の年平均増加率を表す。

飲食率はほどほど、増加している
「チーズ」「サバ」「トマト・野菜飲料」

2013年から2019年の7年間で増加が高いヘルシーコンシャス食品を、2019年の飲食率(算定値)の高さで分けると、次のようになります。

ヘルシーコンシャス飲食率が高い食品(30%以上/トップ6)は
すべて、7年間の年平均増加はプラスです。

  • 飲食率が高く、増加も高い
    ⇒「ヨーグルト」「納豆」
  • 飲食率はやや高い、増加は高い
    ⇒ 「たまご」
  • 飲食率はやや高い、増加もやや高い
    ⇒ 「豆腐」「牛乳」「トマト」

ヘルシーコンシャス飲食率が高くない食品(30%未満/トップ7以下)で、
7年間の年平均増加はプラス(増減値0.5以上)は7品目です。

  • 飲食率はほどほど、増加はやや高い
    ⇒ 「チーズ」「サバ」「トマト・野菜飲料」
  • 飲食率はまだ低いが、増加が高い
    ⇒ 「チョコレート」「魚の缶詰」

ヘルシーコンシャス食品 増減(年平均)と2019年算定値

<ヘルシーアイテム>
健康食品やサプリメントでとりたい成分・素材:〔184成分〕

とりたいヘルシーアイテム
1位「乳酸菌」、2位「ビタミンC」。

健康に役立つ成分・素材、184のヘルシーアイテムのなかで、健康食品やサプリメントからの摂取意向が最も高いのは1位「乳酸菌」、2位「ビタミンC」です。

“健康食品”の範囲は消費者の意識にまかせ、ヘルシーコンシャス食品もいくつか入ると思われます。ヘルシーアイテム1位の「乳酸菌」は、「ヨーグルト」や「乳酸菌飲料」などの食品が対応します。

「乳酸菌」「ビタミンC」に次ぐのは、「ビフィズス菌」「食物繊維」「カルシウム」「鉄分」「コラーゲン」「DHA」。どれも、ヘルシーコンシャス食品に含まれている“成分”になります。

“成分”というより、健康食品やサプリメントなどの特定の形をつくっているのは、9位「ロイヤルゼリー」、14位「青汁」などがあります。

ヘルシーアイテム トップ20

増加が高い「ルテイン」「ガセリ菌」。
男性は「プロテイン」、女性は「カカオポリフェノール」。

2013年から2019年の7年間の増加を「回帰直線」の〈傾き〉で表される増減値をみます。

増加が最も大きいのは「ルテイン」、次いで「ガセリ菌」です。

ランキング1位の乳酸菌は、2013年17.0%から2019年21.5%、7年間で4.5%の増加です。これに対し、「ルテイン」は2013年4.0%から2019年9.2%に、「ガセリ菌」は2013年3.5%から2019年10.1%に、それぞれ、5.2%、6.6%アップしています。

この他、男性では「プロテイン」「オルニチン」、女性では「カカオポリフェノール」「乳酸菌」が増加しています。

ヘルシーアイテム 増加トップ7

※増減値は
2013年~2019年の時系列データ(調整値)について
直線回帰式の〈傾き>、7年年間の年平均増加率を表す。

<期待する効能効果>
健康食品・サプリメントに期待する効能効果:〔66項目〕

66の効能効果、
1位「体調を維持」、2位「栄養バランス」、
3位「免疫力を高める」。

健康食品やサプリメントを摂るときに期待している効能効果、66項目の中で、最も高いのは、「体調を維持する」です。

2位は「栄養バランスを整える」と4位「野菜不足を補う」で、どちらも食のバランスです。

3位「免疫力を高める」、5位「腸内環境を整える」は乳酸菌系の効能効果です。

6位から11位は 「血液をサラサラ」「血行をよくする」の血液系、次いで、「疲れがとれる」「生活習慣病の予防」「風邪の予防」「老化防止」など、“とる・予防・防止”が続きます。

12位からは14位は、「基礎代謝を上げる」「骨を丈夫にする」「自然治癒力が高まる」の〝上げる・高める”のアップ系です。

期待する効能効果

<健康インデックス>
気にしている健康についての指標・測定事項〔61インデックス〕

61の健康インデックス、
1位「体力」、2位「視力」、
「血圧」はずっと下がって13位

健康に関する指標や測定事項などを健康インデックスとします。

61の健康インデックスの中で、気にしているが高いのは、1位「体力」2位「視力」3位「体重」です。
性別や年齢に関わりなく、誰もが気になるインデックスと言えます。

4位から6位は「疲れやすさ」「体脂肪」「筋力」です。

7位以下は、「睡眠」「歯」「コレステロール」「ストレス」「基礎代謝」が続き、13位で「血圧」になります。
「血圧」より上位の、気になる健康インデックスが12もあることになります。

健康インデックス TOP20

ここ3年
「筋力」「睡眠」が大幅に順位アップ

健康インデックスのトップ20の変化を、2013年、2016年、2019年の3年間隔、それと2022年予測でみます。

大きく順位アップしたのが「筋力」「睡眠」と「腸内環境」です。

「筋力」はここ3年間で大きく順位アップ、2016年17位から2019年6位になっています。

「睡眠」は「筋力」と同じように、2016年15位から2019年8位にアップしています。

「腸内環境」は、2013年から2016年にかけて18位~8位に大きく順位アップ、2016年から2019年は8位から7位へ少しだけアップでした。

逆に、この7年間で順位がダウンしているのは、「体脂肪」「中性脂肪」です。

健康インデックスTOP20の変化

※2022年予測は2013年~2019年の時系列データ(調整値)について
直線回帰式を算定して行った。

女性で増加が高い「筋力」。
男性は「血液」、女性は「自律神経」。

2013年から2019年の7年間の増加を「回帰直線」の〈傾き〉で表される増減値でみます。

増加が大きいのは「筋力」「腸内環境」「「睡眠」です。

「筋力」「腸内環境」は男性よりも女性の方が増加が大きくなっています。
「筋力」の場合、2013年は、男性22.5%、女性22.3%とほぼ同じ、2019年は男性28.9%で、女性32.0%と、女性の方が高くなっています。

また、女性では「自律神経」、男性では「血液」が増加しています。

健康インデックス 増加トップ7

※増減値は
2013年~2019年の時系列データ(調整値)について
直線回帰式の〈傾き>、7年年間の年平均増加率を表す。

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Healty Item 2020

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調査概要

調査の方法

調査方法 インターネット調査
対象者 20-79歳の一般男女
サンプル数 1200人
調査期間 2019年12月17日~23日
調査地域 全国

対象者の構成

対象者20-79歳男女を性別年齢で次にように均等に割り付けた

報告書目次

調査項目

調査した食品・食材、成分・素材
食品・食材:184品

健康を意識して摂る ヘルシーコンシャス食品

食品

白ゴマ

蕎麦
大豆
たまご
チーズ
ちくわ
チョコレート
豆乳
豆腐
トマト・野菜飲料
納豆
ハチミツ
ピーナッツ
干し椎茸
木綿豆腐
野菜浅漬け
野菜ぬか漬け
ヨーグルト
緑茶

小豆
梅干
オリーブオイル
かまぼこ
きなこ
絹豆腐
キムチ
牛乳
魚肉ソーセージ
切干大根
黒ゴマ
黒豆
高野豆腐
コーヒー
ココア
ゴマ
ゴマ油
こんにゃく
魚の缶詰

食材

トマト
鶏肉(ささみ)
にら
にんにく
ねぎ
のり
バナナ
ひじき
豚肉
ほうれん草
まいたけ
マグロ
みかん
もずく
もやし
やまいも
緑黄色野菜
りんご
れんこん
わかめ

青魚類
あじ
いわし

牡蠣
かぼちゃ
キウイ
きのこ類
キャベツ
ごぼう
根菜類
昆布
さつまいも
サバ
椎茸
シジミ
じゃがいも
生姜
白身魚

摂取・摂取意向成分・素材

成分・素材:184アイテム

成分

DHA
EPA
GABA(ギャバ)
アミノ酸
オメガ3
オルニチン
カカオポリフェノール
ガセリ菌
カテキン
カルシウム
クエン酸
グルコサミン
コエンザイムQ10
コラーゲン
コンドロイチン
セサミン
セラミド
ヒアルロン酸
ビタミンA
ビタミンB1

ビタミンB2
ビタミンC
ビタミンD
ビタミンE
ビフィズス菌
プラセンタ
ブルーベリーエキス
プロテイン
ポリフェノール
マルチビタミン
ミネラル
ラクトフェリン
リコピン
ルテイン
亜鉛
大豆イソフラボン
大豆タンパク
鉄分
乳酸菌

素材

青汁
アガリクス
アサイー
アセロラ
烏骨鶏
ウコン
海洋深層水
カシス
カモミール
ガラナ
肝油
キダチアロエ
魚油
クロレラ
ケール
香酢
高麗人参
小麦胚芽油
鮫軟骨
食物繊維

酢大豆
スッポン
スピルリナ
田七人参
甜茶
冬虫夏草
にがり
にんにく卵黄
ノコギリヤシ
ノニ
麦芽
蜂の子
ビール酵母
プロポリス
マカ
ヤーコン
卵黄油
霊芝
ローズヒップ

調査した健康インデックス、効能効果

健康インデックス
61インデックス

健康インデックス

アレルギー
アンチエイジング
コレステロール
ストレス
ホルモンバランス
メタボリックシンドローム
胃腸機能
栄養バランス
肝機能
眼(視力以外)
基礎代謝
記憶力
筋力
血圧
血液
血管
血行
血中脂質
血糖値
骨密度

視力

自律神経
新陳代謝
睡眠
体脂肪
体重
体力
中性脂肪
腸内環境
内臓脂肪
脳年齢
肌のきめ
肌のハリ
肌年齢

疲れやすさ
皮下脂肪
皮膚

健康食品に期待する効能効果
66項目

素材

ガンを予防する
スタミナを増強する
ダイエット効果がある
リラックス効果がある
安眠を促す
胃腸を強化する
栄養バランスを整える
花粉症対策
肝機能を改善する
眼の疲れをとる
基礎代謝をあげる
気力が高まる
筋力を増強する
血液をサラサラにする
血行をよくする
抗酸化作用がある
骨を丈夫にする
脂肪を身体につきにくくする
視力を回復する
自然治癒力が高まる

自律神経を整える
食べ物の消化をたすける
新陳代謝をよくする
生活習慣病予防
体調を維持する
腸内環境を整える
毒素を排出(デトックス)する
認知症を予防する
脳を活性化させる
肌がうるおう
疲れがとれる
膝・関節の痛みを緩和する
貧血を予防する
風邪を予防する
物忘れを予防する
便秘を改善する
免疫力を高める
野菜不足を補う
冷え性を改善する

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